秋そばの花が盛りを迎えています
涼しさを越えて、少しだけ寒さの混ざる秋風を感じる清々しい季節に
北アルプスとそばの花畑というお決まりの構図は、
やはり信州らしい景色だとしみじみ思います
田んぼの稲刈りも始まって、
直売所のブドウは、シャインマスカット、ピオーネ、ゴールデンナイヤガラ、
スチューベン、フジミノリ、クインニーナなどなど種類は豊富になってきました
これからリンゴやナシやプルーンなど種類が増えて、収穫の秋が深まります
直売所では、規格外品のお得な果物探しが楽しい時期
マメに訪れて逃さず味わいたいものです
種蒔きして、苗に育ったたツルムラサキをようやく畑に定植しました
梅雨明け以来まったく雨のない日が続いていて、
あんなにビショビショだった畑は、今やカラッカラの状態です
梅雨の間に元気が良かったのは、ナス、サトイモとグリンピース
長い梅雨にすっかり参ってしまったのは、
スイカ、トマト、ジャガイモ、オクラ、落花生、ズッキーニ、虎の子ウリとキウリ
それでも、夏の日差しにようやく実をつけてくれた
ササゲなどの豆類やゴーヤは、すっかり元気を取り戻しました
お料理でお出ししている野菜たちも、種類が増えてきました
お客様からは、それほど質問があるわけではないのですが、
わかりにくい野菜を少しご紹介します
ズッキーニは、今のところステラとゼルダオリーブとグリーンボートの3種が主流で、
ぬか漬けやお味噌汁、酢の物などに多用しています
韓国カボチャは、鉄火味噌や漬物や煮物にも使います
ズッキーニと同じ仲間ですが、ズッキーニよりも甘味が強く、
熱を通すと鮮やかなヒスイ色が映えます
赤い茎のツルムラサキは、お浸しにしますが、
花は、お刺身のつまにも使っています
ツルムラサキの茎は、お浸しでは少しヌルッとしているのですが、
花も同様にヌルッとしています。
お刺身と一緒にいただくと食感に変化が出て
ちょっとした驚きです
4月の寒さは、まだ続いています。
この寒さで、なかなか畑始めのジャガイモの植え付けに踏み切れないのですが、
(となりも向かいもすでに植え終わっています)
私が畑に頻繁に来るわけは、昨年の秋に種子から出てきた
小松菜の菜の花を摘むためです。
菜の花は、3月の下旬から採れ始め、今もずっと続いています。
今年はお客様にほとんどお出しできませんでしたが、嬉しい大豊作。
育ちの良かった、大きな株の方が太くてたくさんの花穂が採れます。
1番花、2番花、3番花まで、だんだん細くなりますが、
収穫できる本数は2番花から急に増えます。
今はちょうど2番花の最盛期ですので、頻繁に通わないと菜の花の開花が進んでしまいます。
この寒さのおかげで、長く収穫できているのかもしれません。
大好きなので毎日いただいています。
さっと茹でてから塩漬けにする大原千鶴さんの漬物のレシピが、
塩気が少なく、食べやすくて気に入っていますが、
本当は、祖母が作っていた、糠の入った漬け方が知りたいのです。
発泡スチロールの箱に大胆に漬けてありましたが、
お茶粥に合わせると本当に美味しかった。
これだけ菜の花があるのですから、いっちょ試しに作ってみましょうか。
お茶粥が食べたくなってきました。
落花生は、不思議な生きものです。
黄色い花を咲かせた後、白いつるのようなものが地面に刺さって、
土の中で先端に実をつけるのです。
夏のお盆を過ぎて実った鞘には実が入らないと本に書いてあります。
地温の低いうちの畑では、どうしても芽出しが遅く、
これまで落花生の収穫は、はっきり良くなかったので、
ここ数年は、植えていませんでした。
特に、千葉県の有名な品種は諦めざるを得なかったのですが、
昨年、ご近所からいただいたジャンボ落花生を種子用にも保存しておいたので、
ダメ元で、再チャレンジしたのでした。
とにかく芽出しのタイミングが大切。
発芽温度が高いので、ビニールで保温して暖かい日を狙って蒔きました。
そこがたまたまうまく当たったのと、土と品種の相性が良かったのかもしれません。
今年は収穫もまあまあで、茹で落花生をお客様にお出しできました。
残りは定番でお出ししているジーマーミ豆腐(ピーナッツ豆腐)になります。
味はちょっと大味かもしれませんが、来年用の種子も採れたので、
なんとか続けていきたいですね。
それにしても、落花生の収穫は楽しい。
この時は、空種でも嬉しいくらい気持ちが上がります。
実のつきかたがいちいち面白くって飽きないのです。
秋そばの花が見頃となりました。
今年は花のつきが良さそうで、このまま実りまで順調に育ってもらいたいです。
私は畑に韃靼そば(ダッタン)を初めて蒔いてみました。
普通のそばは、8月の初めに蒔きます。最近は蒔く時期がほんの少し早まっている印象です。
そのそばよりも韃靼そばはもう一足早く蒔く必要があります。
韃靼そばは「苦そば」と言われ、麺に打つと苦くて食べられないので、
お茶にして利用したりするようですが、
長野県では、そばとして打っても美味しくなる土地柄もあるそうで、
地場産品として生産されている地域がいくつかあります。
うちの畑では、苦くなるのかどうか?
それを確かめたくて、蒔いてみた次第。
まずは、堆肥は入れずに、何もしない状況で育ててみることにしました。
育ってくると、思ったよりも育ちすぎた南側とやっぱり栄養が乏しかった北側、
畑の土の状況がよくわかります。
育ちすぎて背が高くなると、そばが実をつける時に風で倒伏しやすくなるので、
そばの栽培では、育ちすぎはにならぬよう気をつけることが肝要とのこと。
我が家の韃靼そばは、やっと花が咲き始めたところです。
お花は、普通のそばのように白くなくて、黄緑色に近いでしょうか。
決して華やかとはいえませんが、まずは咲いてくれてありがとう。
ちなみに写真は、近くの秋そば畑です。
うちの韃靼そばは、その後、台風15号の風でやっぱり倒れてしまい、
その後の収穫が思いやられます。
山上の畑は標高900mを越えています。
先週、やっとジャガイモを植えて、今シーズンの畑仕事が始まりました。
うちは毎年スロースタートで、お隣や向かいの畑からは、
すでに青々としたジャガイモの葉っぱが出ていて、ちらっと横目で羨ましい気持ち。
でも、昨年は遅く植えたうちのジャガイモは通常どおりの実りでしたが、
早くに植えた方々は、あまりよく収穫できなかった、なんてこともありますので、
今年も希望を持って見守ることにしましょう。
今年植えた品種は、うちの土と私に相性がよい馴染みのものばかりになりました。
オオジロ、デストロイヤー、だんしゃく、ホッカイコガネ、アンデスレッド、
チェルシー、ムサマル、ベニアカリ。
お客様にあまりお出しする機会のないことが、少し残念ですが、
どの品種も特徴のある味で美味しく、自給できているのはありがたいことです。
火野正平さんが松本市内田の畑に自転車でいらっしゃる放送がありました。
信州まつもと空港から夕暮れ時の北アルプスを望む内田の畑が目的地。
正平さんは、ちょっぴりお疲れでいらしたような。
西山に沈む夕日を追いかけて、もう少し登ってくださったら、なんて欲張りですね。
夕日が沈んだ後には、空が焼けて、松本平に街の明かりが灯りだし、
暗くなるころの夜景もおすすめです。
それにしても、崖の湯の崖が何度も映っていて、
見覚えのある身近な風景をテレビで見るというのは、不思議な感覚でした。
この写真は、番組中に話題となった「東山」です。
塩尻市片丘から東に向かって撮りました。なだらかに連なる鉢伏山と高ボッチ。
東山は、この続きで北上して、美ヶ原や聖高原も含まれます。
「なっぱもう漬けた?」という会話は、
こちらでは12月の始めに交わされる挨拶です。
最近は、なっぱを漬ける家が少なくなっているようですが、
崖の湯では、今でも各旅館がこだわりを持って、仕込んでいます。
畑の稲核菜(いねこきな)と野沢菜は、しっかり霜にあたり、
甘味が出てきたので、ようやく収穫の段取りとなりました。
稲核菜は、旧奈川村の稲核地区で大切に受け継がれている品種で、
野沢菜よりも辛みがあって、幅の広い葉っぱが特徴のものです。
独特の風味が気に入っているので、ずっとメインの品種にしています。
野沢菜は、この2年ほど美味しく育ってくれているので、
今年は少し多めに種まきしました。
昨年は、秋の長雨の影響で、本当に育ちが悪くて思うようにできませんでしたが、
今年は、少し早めに蒔いた影響からか、育ちは例年になく良かったです。
ですが、11月の思わぬ雪と翌日の霜で茎が折れる被害が大きく影響して、
全体としては不作となってしまい、
直売所では連日野沢菜を買うために行列などあったと聞きました。
こちらの畑でも20センチ近くの積雪の重さで、
うちにしては珍しく大きく育った茎が折れてしまいましたが、
自分のところの漬物にするには十分の量を収穫することができました。
畑では小さい株などは残して、来年春の菜の花の収穫を期待しています。
シカに食べられませんように。
畑に2回目の霜が降りて、今まで立体的だった畑の作物は、
すっかりペッタンコになりました。
ズッキーニのトロンボンチーノは、つるが四方八方に伸びて、
トウガラシや米ナスやサトイモを飲み込む勢いでしたが、
今は黒く萎びて、花も若果も天ぷらの材料に使えなくなってしまいました。
ところが、霜が降りたのは、うちの畑だけで、
隣の畑にも下の畑にも霜は降りていない様子です。
ほんの少しの環境が違うとしたら、
北側の森の存在と日当たりによる地温の違いでしょうか?
隣の畑が青く見えて、少しばかり羨ましいです。
それでも、野沢菜、大根、小松菜、ほうれん草、小カブ、水菜、白菜など、
秋まきの野菜たちは、順調に育っています。
寒さに強い作物たちですが、一番の心配はシカの食害です。
今までの経験から、シカに一番人気の長大根を中央に蒔いて、
外側にたくあん用の大根、稲核菜(イネコキナ)、ほうれん草と、
人気のない野菜を蒔くという対策をしてきましたが、
今年は、少しずつ真ん中の大根がかじられてきています。
数年前のように一晩で壊滅ということはありませんが、
日に日に足跡は増えて、虫食いのように大根の地上部がなくなっていきます。
電気柵の設置は、不可欠のようです。急がなくては。
こちらでは夏野菜や冬野菜を少しばかり畑で育てています。
長野県は、路地で作物を作る場合、冬場はお休みの期間がありますが、
こちら標高900m以上の畑では、さらに畑の期間は短く、
地温が上がってくる5月の連休明けから12月初旬まで、
半年余りの作業となります。
今年は春から畑の話題をたくさん書こうと思っていましたが、実際に作業が始まると忙しくなってしまい、なかなか文章にできません。
9月の初旬は、冬野菜の種まきシーズンです。
今年は、定番の大根と野沢菜以外に、
ほうれん草、聖護院かぶ、水菜、赤かぶ、小カブ、二十日大根、小松菜など
蒔く予定なのですが、
このところの雨続きで、蒔くに蒔けない日が続いていて、いよいよ焦ってきました。
1日蒔き遅れると、収穫は1週間遅れてしまうくらい、
秋の寒さは作物の成長をさまたげます。
出荷するわけではないので、大きく育てることに重きを置いていないのですが、
ある程度の大きさにならないと旨みが乗ってこない作物もあります。
それでも、山には野生のキノコの発生に十分な雨の量を
確保できたのではないかと思われます。
早く晴れてくださいませ。